藤田和日郎氏による漫画作品「うしおととら」。
通称「うしとら」です。
寺に住む蒼月潮(あおつきうしお)は、ある日、自宅の蔵の中で槍に縛り付けていた大妖怪を見つけ、解放してしまいます。
潮はその妖怪を「とら」と名付けましたが、その妖怪は、かつて人間や妖怪を震え上がらせた大妖怪でした。
また、とらを縛り付けていた槍は妖怪を倒すためだけに作られた槍で「獣の槍」でした。
うしおはとらと行動をともにする中、人間を忌み嫌い世界を滅ぼそうとする大妖怪・白面の者と戦うことになるのです。
人妖一体となって仕掛けた白面を閉じ込めるための結界壁。
多大な犠牲を払いながらも、白面を結界内に捕らえることに成功しました。
そして結界内にはうしおととら。
そして白面だけとなり、戦いは最終局面を迎えるのです。
戦いの中、うしおは白面が獣の槍を恐れていることを確信します。
事実、白面は獣の槍を恐れていました。
それは獣の槍の力であり、獣の槍を使ううしおが連れて来る人間たちの「陽の存在」に対しての恐れでした。
闇から生まれた白面にはその光は眩しく、憧れであったのです。
けれども、白面は自分が決して陽の存在になれないことを知っていました。
闇から生まれた白面は、自分が自分でなくなるのです。
そのため白面は人間を憎み恐れていたのです。
獣の槍を恐れていることを認めた白面は、視覚こそが自分を惑わすと自らの目を潰してしまいます。
恐怖を捨てさった白面を前に手も足もでないうしおととら。
とらは、うしおの腕を取ると、そのまま獣の槍を自らの背中に刺しました。
とらの体の中に槍を隠すことで、白面は槍の気配を見つけることができなかったのです。
最後の力を込めた獣の槍は、とらの体を突き抜け、その切っ先は白面へと向かいます。
うしおととらが一丸となり、白面の口内に突き刺さった獣の槍は、白面を吹き飛ばしていきました。
断末魔を残しながら白面は消滅していきます。
白面の背景に生まれたばかりの赤ん坊が映し出されました。
同時に獣の槍の力の解放によりうしおは獣化していきます。
それをがギリョウやジエメイの力で、何とかうしおは人間の姿に。
しかし、とらは獣の槍を突き刺したことで消滅してしまうのです。
こうしてエンディングを迎えたかに見えました。
けれども、その1年後、うしおととらと思われる会話だけが最後のページに。
果たして、とらは生きていたのか…
その後の詳細は明らかになっていません。
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