東京都板橋区下赤塚の「あかつか探偵事務所」に所属する探偵・七瀬五郎とその仲間たちが、数々の事件に挑む探偵物語。
探偵漫画ではありますが、超常現象を扱ったエピソードもあるのが特徴です。
東京に大雪が降った日、寒さに震えながら張り込むハリネズミに訪れた短い恋…
最終回の結末は意外な終わり方でした…
暖冬だというのに大雪に見舞われた東京。
ハリネズミはホテルの前で張り込んでいます。
ハリネズミの隣に女が立っていました。
ハリネズミは訝しがるが、そのまま二人は並んで立ち続けます。
張り込みは空振りとなり、ハリネズミは女に声をかけ、連れ立って呑みに行き…
酔ったハリネズミは自分が探偵だと打ち明け、女は彼の口の軽さを窘めるものの、気を許したようです。
その夜、ハリネズミは女を抱きました。
女は自分の名を雪依と教え、今日のことを誰にも言わいように、と言います。
翌朝、彼が目を覚ますと雪依は消えていました。
その日も同じ場所で張り込むハリネズミ。
雪依がいるのではないかという期待は裏切られ、屋台のおでん屋で呑んだハリネズミは、酔った勢いで店主に彼女のことをしゃべってしまうのです。
突然、店主の顔が雪依に変わり…
ハリネズミは、約束を破ったことをなじり雪女と化した雪依が吐き出す冷気で気を失いました。
朝になり、ハリネズミは雪の中で目を覚ました。
昨夜のことは酒が見せた夢だったのか?
三日目、今日も張り込みは続きます。
すると傍らの公衆電話が鳴り、雪依の声がしました。
北の国へ帰るという雪依に、ハリネズミは昨夜のことを尋ねます。
雪依は、ハリネズミが自分を本当に愛していることを知り、約束を破った彼を殺せなかったと告白し、永遠の別れを告げます。
翌日から、東京には抜けるような青空が広がりました。
最終回らしくない最終回。
しかし、人生に劇的な結末なんかない、という意味ではハリネズミらしい最終回と言えるのではないでしょうか。
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