しげの秀一氏による漫画作品「頭文字D」。
群馬県の高校生・藤原拓海は、父の豆腐店の配達のため、秋名山の峠道で八チロクを走らせるうち、いつしか高度な運転技術を身に付けていきました。
ある日、赤城レッドサンズの高橋啓介に勝ったことから、拓海は腕自慢のドライバーたちから次々と挑戦されることになります。
数々のバトルの中で公道最速という夢を見つけた拓は、啓介の兄・高橋涼介のプロジェクトDに参加し、さらなるバトルを繰り広げていくというのがあらすじです。
全48巻の最終回「解散式」は、どのような展開を迎えたのでしょうか。
拓海とシンジによるハチロク同士の死闘は、エンジンブローしながらも先にゴールした拓海が勝利を掴み、プロジェクトDの完全勝利が成し遂げられたのです。
それから2週間、大沼の湖畔には、プロジェクトDの解散式のためメンバーが集まっていました。
インプレッサでやってきた拓海に、修一はオーバーレブを指示したことを謝ります。
しかし、拓海はハチロクの意思のようなものがそうしてくれたと言いました。
修一もそれに領き、ハチロクに新しいエンジンを探すかを尋ねますが、拓海は「それは考えてないです」と断ってしまいます。
そして、プロジェクトDの解散パーティーが始まりました。
同じ頃、立花のガソリンスタンドでは、店員たちがハチロクの廃車を惜しんでいました。
しかし、立花はハチロクは役目を終えたのだと、静かに諭すのです。
湖畔では焼肉とビールがふんだんに振舞われ、和やかな雰囲気の中、メンバーのそれぞれがプロジェクトDでの充実した日々を振り返っていました。
それが終了することに異論はありませんでしたが、誰もが夏の日の終わりのような寂しさを感じていたのです。
それから一週間、涼介は香織の墓の前にいました。
男には夢が必要だといっていた香織を想い、墓前に「世界に通用するドライバーを育ててみたい」と語ります。
そして深夜の秋名山には、インプレッサの咆哮(ほうこう)が轟(とどろ)いていました。
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