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妖怪漫画の大家・水木しげるが2015年11月に亡くなりました。
日本中の妖怪マニアが涙を流し、翌年行われたお別れの会にも大勢の関係者やファンが出席したのです。
中には作家の京極夏彦氏や博物学者で作家の荒俣宏氏など、錚々たるメンバーが出席していました。
水木しげるの膨大な仕事の中には、残念ながら放送禁止となった作品も存在します。
有名なの「妖怪あしまがり事件」でしょう。
「妖怪あしまがり」は、アニメ版「ゲゲゲの鬼太郎」第2シリーズ(1971年放送開始)の第5話に登場する狸の妖怪で、劇中では鬼太郎を相手になかなかの善戦を見せます。
しかし、1985年開始の第3シリーズ、第45話に登場したときは「妖怪あしまがり」という名前ではなく、ただの「狸妖怪」となっているのだ。
劇中で鬼太郎が「妖怪あしまがり」に「来い狸妖怪!」と叫ぶシーンには、多少の違和感があります。
なぜ、妖怪の名前を変更する必要があったのか?…
これは「妖怪あしまがり」という名前が足の不自由な人に対して差別にあたるという意見が出てしまい、それが改名の原因となったといわれているのです。
結果、第2シリーズ、第5話の地上波再放送は全国的に欠番扱いになりました。
四国の方言で“あしまがり”とは“歩きづらい”、“交通が邪魔される”という意味であり、障がい者を指した言葉ではありません。
単なる方言だったのですが…
他にも講談社から発売された「水木しげるの妖怪図鑑」において、もともと「片輪車(かたわぐるま)」として知られる妖怪の名前が「片車
輪(かたしゃりん)」に変更されています。
これは担当編集者が「片輪」という語が障がい者を示す差別用語であることから配慮し、強引に改名した結果とされています。
もちろん妖怪の名称に、そのような悪意は含まれていません。
また名前がワイセツだという理由で妖怪「チ〇ポ」は、アニメ第5シリーズで名前を「ポ」に変えられました。
制作側の自主規制ですが、天国の水木しげるは苦笑しているのかもしれませんね。
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