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アンパンマン…昔は顔をあげすぎていた?!

やなせたかし先生の描く「アンパンマン」で、もっとも印象的なのは、お腹の空いた子どもに、アンパンマンが自らの顔を差し出してしまう設定でしょう。

なにしろ古今東西、ヒーローが自分の体の一部を食べさせる例は他には見当たりませんからね。
今でこそ慣れてしまった感がありますが、かなり異常な設定であることに間違いはないでしょう。

しかし、かつてのアンパンマンは、さらに自己犠牲の精神が強かったのです。
例えば、1976年に刊行された絵本「あんぱんまん」を見ると、アンパンマンは総面積の半分まで顔をかじらせるなど当たり前…
子供に完全に顔を食べられてしまい、頭部が消え去った状態で空を飛ぶことすらあったのです。
顔がまったくないヒーローが空を飛ぶ姿は、あまりにもシュールでした。

顔を食べさせる相手も幅広く、困った子供はもちろん、猿の群れにまでむさぼられ、しまいには飼い犬のチーズのエサになることもしばしばだったのです。
頭が少し減るだけの現在のアンパンマンとは、見た目のショック度が大きく違うことでしょう。
また、この頃のアンパンマンは背の高い6頭身キャラで、これがまた不気味さに拍車をかけているのです。

実は、同作にはドキンちゃんも登場するのですが、やはり6頭身のスレンダーなキャラなうえに、人間をヤリで串刺しにしようと企む残虐性をみせていました。
絵本時代の「あんぱんまん」は、相当にシュールな作品だったのです。




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