サイトアイコン WOW-MEDIA

ジャングル大帝…原作のラストはトラウマ級だった件

「鉄腕アトム」とならぶ手塚治虫氏の代表作の一つ「ジャングル大帝」…
アフリカのジャングルを舞台にして、ライオンのレオを中心とした一家と人間たちの群像を描く大河ドラマです。

劇場版をふくめて8度もアニメ化されてきた名作ですが、その仲で唯一、悲劇的なエンディングをむかえるのが1989年に放映のテレビシリーズ第3作です。

この第3作は、原作とはまったく違うストーリー展開を見せる意欲作で、マンガ版とは異なりレオたちが人間とは会話ができない設定になっていました。

その最終回は、ジャングルをリゾート化しようとたくらむ人間たちに、レオたちが無謀な闘いをいどむというもの…
群れをなして人間に立ち向かったはいいのですが、銃火器の前にあえなく仲間たちが死んでいく陰惨な展開がひたすら続くのです。

最後には、レオが「僕を殺す代わりに争いをやめてくれ」と叫ぶも、言葉が伝わらないため、そのままライフルで銃殺…
結局、リゾート化は食い止められずにエンディングとなりました。

製作陣によれば「レオの自己犠牲くらいで人間は改心しない」との立場だったようですが…
徹底的に人類のエゴを描き抜いた異色のシリーズとなったのです。

ちなみに、手塚治虫氏による原作版「ジャングル大帝」は、これよりもさらに悲劇的なラストを迎えています…
激しい吹雪が舞う雪山に取り残された主人公のレオが、最後に自らの命を捨てる決意を固め、自分の肉体を食べて生きながらえるように人間に指示するのです。
こちらも衝撃のトラウマ級ラストと言えるでしょう。




Sponsored Links
モバイルバージョンを終了