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怪奇大作戦…封印作となったトラウマとなるその内容とは?!




1968年(昭和43年)〜1969年(昭和44年)にTBS系で放送された特撮テレビドラマ「怪奇大作戦」…

オカルト犯罪に科学力で立ち向かうSRI(科学捜査研究所) の活躍を描いた特撮ドラマである本作。

1968年に円谷プロが「ウルトラセブン」の後番組として制作しましたが、社会問題や犯罪者の心の闇を描いたハードすぎる内容に、当時の子供たちはついていけませんでした。

特にトラウマ必至の第24話「狂鬼人間」は、同回が収録されたレーザーディスクが回収となる騒動になりました。
理由は公表されていませんが、現在は再放送とソフト化が不可能な「欠番」として円谷プロが封印しています。

この第24話では発狂した人間による殺人事件が続発します。
彼らは精神鑑定で心神喪失と診断され、「心神喪失者の行為は罰しない」とされる刑法第39条により全員が無実となり、数カ月すると全快して社会復帰していきます。

これに不審を抱いたSRIが調査を進めると、かつて精神障がい者によって家族を皆殺しにされた女性科学者が浮上するのです。
女は一定期間だけ精神障がいを引き起こす脳波変調機を開発し、「狂わせ屋」として暗躍していたのです。

それは不条理な法治社会に対する復讐でした。

おとり捜査をする岸田森演じるSRIの牧は、彼の素性に気づいた女によって脳波変調機で狂わされてしまいます。
牧は雑踏のなか、「ア〜ハッハッハ〜」と笑いながら銃を撃ち、同僚を追い回します。
稀代の怪優・岸田森氏は、本当に狂っているかのような熱演ぶりでした。

ラストは衝撃的。
SRIに追い詰められ逃げられないと悟った女は、自ら脳波変調機にかかり、出力ツマミをマックスまで絞るのです。
結果、女は一生を精神病院で過ごすことになります。

病室で「カーラースー、なぜ鳴くの〜」と歌っている女の顔が突然歪み、なにかを叫ぼうとした瞬間、エンディング主題歌のイントロが流れ出し、歌詞の前に出る「ぎゃああ〜!」という効果音声が、女の叫び顔にかぶる…満かずほ監督渾身の素晴らしい演出です。

ストーリー、演出ともハイレベルな社会派ドラマとはいえ、子供番組としては”やりすぎ”だったようです。




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