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1974年まで朝日新聞朝刊に連載されていた原作版の4コマ漫画「サザエさん」…
その最終回は、当時のオイルショックによるトイレットペーパー不足を描いた他愛のないものだったのですが、姉妹社版コミックの最終巻となる68巻のラストには、かつて「ひょうりゅう記」という番外編が掲載されていました。
物語はサザエさん一家が海の上で漂流している場面から始まります。
一家が小島に流れ着きサバイバル生活を送っていると、食人習慣を持った原住民たちに遭遇…
サザエと波平は食べられそうになるのですが、サザエが機転をきかし脱出に成功するという話です。
ラストにサザエが見た夢だったというオチがつくのですが、朝日文庫版には未収録となりました。
おそらく「原住民」のくだりが封印の要因になったのでしょう。
この作品が描かれた70年代当時は「原住民=食人習慣を持つ黒色人種」というステレオタイプなイメージがあり、「人喰い人種」、「食人族」などと銘打たれた映画が相次いで公開されていました。
著名な漫画も例外ではなく、藤子・F・不二雄の「オバケのQ太郎」の「国際オバケ連合」の回に出てくる「バケ食いオバケ」は、上述のイメージをモチーフにしたキャラです。
「バケ食いオバケ」は「表現が差別的」とみなされ封印されていましたが、近年相次いで復刻しているため、今後「ひょうりゅう記」が再び日の目をみる可能性も残されてはいます。
1980年代より噂されているアニメ版サザエさんの最終回は、ハワイ旅行へと向かったサザエさん一家を乗せた飛行機に事故が発生し海へ墜落するというもの…
その後サザエは貝のサザエ、カツオは魚の鰹、波平は海の波と名前通りの海のものへと変貌し静かに暮らすというファンタジックなものですが、この話は「ひょうりゅう記」をベースにしたものではないか?とファンの間では推測されているのです。
なお、原作者・長谷川町子が描いた後日談漫画「サザエさん10年後」には、弾丸(高速)道路になった自宅跡地を訪れるサザエさん一家が描写されており、原作終了後に磯野家が引越しを行うことが示唆されています。
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