小山ゆう氏による漫画「スプリンター」…
幼い頃、日本有数の財閥・結城コンツェルンの総師・結城豪太郎に養子として引き取られた光。
後継者として育てられた光はある日、陸上女子100mでトップを目指す水沢裕子と出会います。
やがて走ることに目覚めた光は、元スプリンターの高校教師・神野の指導を受け才能を開花させていきます。
その実力は世界レベルに達し、やがて人を超えた域へ近づいていきます。
走ることだけに命をかけた若者の傑作スポーツ漫画となっています。
人類最速を賭けた人生最後のレース。
ラストではとても印象的な展開が待っていました。
自らを極限までとぎすまし、陸上100Mで9秒91の世界記録を出した光。
それを受けてアメリカ最速のアスリートのスペンサーは、9秒89を叩きだし再び頂点へと躍り出ます。
世界中がロサンゼルスで開催されるワールドカップでの直接対決に沸くなか、光はスペンサーに勝負を申し込見ます。
最後のレースだろうと話す光は、自らの肉体の限界を悟っていたのです。
しかし、兄・博明の暗躍やアメリカ陸連の圧力により光はワールドカップに出場できなくなってしまうのです。
最後のチャンスだったのにと荒れる光でしたが、心配してやってきた豪太郎のまえで明るく振る舞い諦めたかのように見せます。
そしてワールドカップ当日、光は国立競技場へ赴きます。
たとえ非公認であっても、ただ自分が納得するためだけに走るというのです。
そんな光の前にスペンサーが現れ…
光との約束を守るためにワールドカップを欠場してきたのです。
この瞬間のためだけにすべてをなげうってきた光は、スタートの号砲とともに飛び出しました。
スペンサーとともにレーンを駆け抜ける光は、やがて苦しみを超え光の領域へと突入します。
そしてスペンサーすら抜いた光は、さらなる加速を得て神の領域へと足を踏み入れるのです。
走り終えたあとの人生すらいらないと決意する光は、人類として初めて光り輝く世界へ到達するのです___。
人としての限界を超えた先にある神の世界。
唯一それを見たであろう光は、このレースでどうなったか分かりません。
最終回なのにさらに結末が知りたくなるほど印象的なラストシーンとなりました。
Sponsored Links
この記事へのコメントはありません。