大人から子供まで大人気アニメといえば、藤子・F・不二雄氏の「ドラえもん」…
作者が最も長く描き続けた代表作であり、漫画を原作として、テレビアニメ化、映画化、舞台化なども行われ、多くのキャラクター商品が販売されている多くの人から愛されている本作。
本作の連載開始当初は、ドラえもんが騒動を巻き起こすギャグ漫画としての特色が強く、ストーリー性の強い作品は見られませんでした。
「コロコロコミック」掲載時などでは、煽(あお)り文句は「日本一のギャグまんが ドラえもん」となっていました。
しかし連載が進むにつれて次第にギャグ漫画の特色が薄くなり、作品のストーリー性が強くなっていきました。
そして本作は、テレビ朝日の看板作品ともいえます。
中でもよく話題に上がるのが、声優です。
古くは大山のぶ代、在は水田わさびが声優を務め、劇場版も毎年のように公開されています。
しかし、実はテレビ朝日版の「ドラえもん」がスタートした1979年より前に別バージョンのアニメが放送されており、しかも現在では再放送ができないまま封印されているのをご存じでしょうか?
初代のアニメ版「ドラえもん」がスタートしたのは1973年のこと。
放映を担当したのは日本テレビでした。
そのデザインとキャラ設定は、現在の「ドラえもん」とは大違いなものでした。
ダメな少年とダメなロボットがひたすらドタバタを続ける作品に仕上がっています。
また、日本テレビ版のスタッフは、ドラえもんに対して「世話好きなおじさん」というイメージを持っていたそうです。
そのため、ドラえもん役の声優には、アーネスト・ボーグナインなどの吹き替えでおなじみの富田耕生氏が起用されました。
いまのドラえもんとはまったく違う、渋いオッサンの声なのです。
そのせいか本作は視聴率が伸び悩み、全26話が作られたところで打ち切りに。
しかも、その直後に制作会社の社長が失踪する事件まで起き、著作権がどこにあるのかもわからなくなってしまうはめに。
さらには、原作の藤子・F・不二雄氏が後に「あれは失敗作だった」と発言したため、日テレ版「ドラえもん」は踏んだり蹴ったりの状態に。
最終的にはフィルムの場所すらわからなくなってしまい、完全にお蔵入りになってしまいました。
ちなみに歴代の声優としては、以下の通りです。
1973年〜 富田耕生・野沢雅子
1979年~2005年 大山のぶ代
2005年~ 水田わさび
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