真船一雄氏による漫画「スーパードクターK」。
医師と漫画家の2つの顔を持つ中原とほる氏が原案協力し、万丈目喜介(まんじょうめきすけ)氏が取材協力を担当しています。
かつて、帝都大学医学部を首席で卒業し、将来を喉望されながら、忽然と姿を消した若い医師がいました。
彼こそが、裏の世界で医療を掌る一族に生まれ、裏の医師として生きる宿命を帯びた天才医師Kだったのです。
鋼の肉体と天才の頭脳、神ともいわれる高度な医療技術を持つKは、その能力から常に多くの敵に狙われていますが、どんな苦境にあっても、助けを求める患者がいれば、その命を救うのでした。
全44巻の最終回「涙の境界線」は、どのように幕を閉じるのでしょうか。
加奈高の保健医として勤務していたKは、政治家の息子が起こした殺人事件の証拠を隠滅する手術を要求されます。
断れば生徒の身に危険が及ぶ…
止む無く引き受けたKの手で、証拠となる指紋は削り取られましたが、その1か月後、政治家の息子は殺人容疑で裁判にかけられます。
手術の一部始終を目撃し、信頼していたKから裏切られたと感じた加奈高の生徒・加山は、全てを暴露するつもりで裁判の傍聴席に座りました。
証拠は消えたと高を括る政治家の息子は、検察官が求めた指紋の採取に応じます。
しかし、なぜか指紋が復活していて、それは凶器の指紋と一致しました。
検察官は証拠隠滅も追及し、秘書がKに渡した鞄を取り出します。
秘書の指紋が付着した鞄を前に、彼らは観念するしかありませんでした。
皮膚の表面を削り取っただけでは、指紋は1か月ほどで元に戻るのです。
悪を許さずに生徒を守るというKの仕掛けた罠でした。
Kの真意を知った加山は、辞表を出して校門を出ようとするKに追いつきます。
加山はKに戻ってくるよう頼みましたが、Kは門を閉じて「これが境界線だ」と言い、「裏の医師の自分とは住む世界が違う」と歩き出しました。
加山たちはその後姿に「いつかまた会えるよな!」と叫びます。
Kは「必ず会える」と答え、生徒たちに忘れられない記憶を残し、いずこかへと去っていきました。
Sponsored Links
この記事へのコメントはありません。