実は初期の「ドラえもん」は設定が定まっていなかったため、現在のイメージとは違った印象の話も少なくありません。
中には、今から見ると表現が行き過ぎたあまり、コミックスには収録されなかった作品も存在するのです。
その代表例が、1977年に発売の雑誌「てれびくん」に掲載された「分かいドライバー」です。
壊れた時計を治すために、何でもバラバラにできる「分かいドライバー」をドラえもんからもらったのび太くん…
しかし、ふと間違って自分をバラバラにしてしまい、上半身に足が一本ついただけのシュールな姿になってしまうのです。
けれども、この事態にテンションが上ったのび太くんは、ドライバーを持って外へ出かけてしまいます…
そうして、学生が作ったプラモデルをバラバラにしたり、ケンカ中だったイヌとネコの頭を付け替えてしまうのでした。
最後はジャイアンともみ合いになったあげく、2人とも5体がバラバラになって路上に飛散…
確かに、子どもの頃に呼んだらショックを受けそうなビジュアルでした。
もうひとつ有名な封印作が、1970年に雑誌「小学1年生」に掲載された「クルパーでんぱのまき」です。
「クルパー」は「クルクルパー」の略で、この電波を浴びた者は、完全に知能を失ってしまうというものです。
その威力はすさまじく、学校の先生でも「1+1」すら解けず、父親も会社に場所を忘れてしまうほど…
最終的には、ドラえもんとのび太くんをのぞくすべてのキャラがバカになってしまい、全員が鼻水を垂らしながらさまようという展開になりました。
「クルパーでんぱのまき」に関して、当時の制作スタッフも、今では不可能な名称だ」とのちに述べています。
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