奇跡のカムバックを果たした弘樹。
そんな弘樹と圭介の勝負を見守る亜美は？

圭介、亜美、弘樹の三角関係の行方はどうなっていくのでしょうか。
気になる最終回をチェック！

交通事故で大けがを負い、選手生命の危機がささやかれる仲西弘樹。
リハビリを経て再び泳げるようになったものの、タイムは平凡なものでした。

自らに苛つく弘樹と、あんなのは仲西さんじゃないと苛立つ圭介…

事故から10ヶ月、弘樹の引退と亜美との婚約を雑誌で知った圭介は、亜美に複雑な心情を吐露します。

そんな圭介に弘樹から一本の電話がありました。
大学選手権を必ず見に来い…と。

そして会場を訪れた圭介と亜美は、日本新記録で完全復活をした仲西弘樹の姿を目の当たりにします。

日本選手権に向けて、それぞれ調整を進めていく圭介と弘樹。

準備を終えて寮を出ようとする圭介は、亜美の部屋から流れる曲を耳にとめ、レース前の精神集中にその曲が欲しいとテープを投げ渡します。
渡されたテープに曲を録音した亜美でしたが、何かを思いついたのか巻き戻して再び録音を始めるのでした。

大会会場での練習後、圭介を喫茶店に誘った弘樹は、1年間待たせたことを詫びます。
もともとそのことにわだかまりのない圭介でしたが、次に亜美が溺れたときに助けるのは自分でありたいと弘樹に闘志をぶつけるのです。

そして、大会当日。

亜美が録音した曲を聴いていた圭介ですが、途中でテープが止まってしまいます。
弘樹の呼びかけで集中し直した圭介。
そしてスタートの号砲と同時に動き出したプレイヤーから、亜美の告白が流れ出します。

まるで小説の行間を読むかのような情緒に溢れている作品です。
結末としては、レース、そして恋の決着は、ここまでの流れを汲んだ読み手ひとりひとりに託されているのです。