1982年に放映がスタートしたテレビアニメ「ミンキーモモ」…
12歳のおてんばな少女モモが、魔法の力で大人に変身して活躍する、魔法少女ものの元祖とも言うべき作品です。
基本的にはコミカルで楽しい内容なのですが、実は、最後にとんでもない悲劇的な結末が用意されていたことは、意外なほど知られていません。
その最終回、公園で遊んでいたモモは、路上に飛び出たボールをひろおうとして道の真中へ向かいます。
そこへ、とつじょ現れた暴走トラックが…
道を横切るモモの姿を見て、あわてて運転手がハンドルを切りましたが、時すでに遅し…
子どもを避けたまではよかったのですが、なんと、そのままモモをバンパーにたたきつけたまま、電柱にはさみこんでしまうのです。
その後、モモが人間の子どもに生まれ変わるハッピーエンドな展開になるのですが…
いずれにせよ主人公が死んだ事実に変わりはなく、当時の視聴者に衝撃を与えたトラウマ級の最終回でした。
Sponsored Links
ミンキーモモの事故死は当初、打ち切りを決めたスポンサー、放送局、如何わしいファンへの報復と思われました。しかし、原作者だった故・首藤剛志氏が生前記載したブログによると「ミンキーモモの事故死は、視聴者に現実の諸問題に逃げずに向き合える人間になって欲しい」が真相でした。
モモは他の魔法少女アニメと異なり、現実の諸問題と言ったヘビーな内容を敢えて描写する事で視聴者に考えて戴くと言う裏コンセプトがあり、そこが出色だったと言えます。
また、当初の打ち切り最終回の第43話は核戦争で地球滅亡のラストシーンだったそうですが、それを聞き、スポンサーと放送局がビビり、当初は46話へ、更に第46話製作中に何と全63話への延長が決まり、奇跡は起きました。
しかし、故・首藤氏の思いとは裏腹に、現実を見られない人々が多いのに遣り切れない限りで、00年代の陸モモも幻と消えました。