1967年から「週刊少年マガジン」で連載が始まった「天才バカポン」…
「おそ松くん」と並ぶ赤塚不二夫氏の代表作です。
連載の初期は純粋な性格の少年・バカボンと、そのパパが周囲を振り回すホームコメディだったのですが、やがてシュールなギャグがメインになっていきました。
特にバカボンパパを中心に実験的なギャグが展開し、世界でも類のないナンセンス漫画の傑作になっていったのです。
本作は、「週刊少年マガジン」の他にも「コミックポンポン」などで連載されており、複数の最終回が存在します。
しかし、その中で唯一、現在も封印されているのが、1978に発表された「月刊少年マガジン」バージョジでしょう。
その内容は、赤塚不二夫氏とアシスタントが最終回の内容を考えるというものでした。
しかし、ほどなくアイデアに困ってエピソードが適当になり、「パパとママが離婚」、「バカボンがハジメちゃんを包丁で刺す」、「パパと本官さんがピストルで撃ち合う」といった過激な描写が次々と展開されたのです。
さらには、アシスタントが暴走して、「日本雪」(じゃぱゆき)というタイトルの漫画が6ページも掲載されるなど、徹底的にナンセンスな内容になっています。
全編にわたってショッキングなエピソードだったのですが、特にバカボンがハジメちゃんを刺し殺すコマが問題になり、今も単行本はおろか電子書籍化もされていません。
まさに幻の最終回だったのです。
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