甲子園で優勝し、名を掲げた「ドカベン」の山田太郎率いる明訓高校に対し、「球道くん」の中西球道、「一球さん」の真田一球など、数多くの水島新司作品のキャラクターや所属高校がライバル校として参戦し、打倒明訓、打倒山田エオ掲げ、甲子園に乗り込みます。
水島新司作品の主人公たちの高校三年生、最後の甲子園の夏。
最終回では、果たして明訓高校は優勝できるのでしょうか。
甲子園決勝戦、明訓高校と紫義塾高校の対戦。
2対3と明訓高校1点ビハインドの状況で、9回表ツーアウト3塁という場面を迎えました。
ホームランが出れば逆転という場面で、山田太郎の打順が回ってきました!
対するは紫義塾高校のエース・壬生狂四郎。
1球目、内角へのストレートを捉えた山田ですが、球威に押されてファウル、バックネットに突き刺さ去ります。
2球目も内角へのストレート、デッドボール…のように見えましたが、グリップにあたってファウル。
3球目、速球を投じたように見えましたが、山田はボールの握りを隠したことに気付きます。
壬生が投じたのは、鋭く落ちるフォークボールでした。
しかし山田は、体勢き崩されながらもフルスイングでボールに喰らいつきます。
山田の打ったボールは右中間スタンド、場外まで飛ぶ特大ホームラン!
ついに明訓は逆転に成功したのです。
続く打席の微笑三太郎は壬生に三振を取られ、9回表の攻撃は終了しました。
客席で観戦していた青田高校のエース・中西球道は「山田の打ちとった1点には100点分の重みがある」と、この試合がすでに決したものと見ていたのです。
中西の予想通り9回裏は里中の好投であっさりと終了し、明訓高校は甲子園制覇を果たしました。
最後のバッターを三振に取ったボールをしっかりキャッチし、山田太郎は静かに「終わった…」と、高校三年間の集大成を噛み締めるのでした。
水島球児たち総出演となった大甲子園。
その幕を閉じたのは、やはり代表作のドカベンでした。
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