喧嘩とバイクで負け知らずの高原陣は、暴走族「銀狼」の元リーダーであった不良少年。
高校の入学式当日から連日様々な問題を起こし退学させられそうになりますが、ひょんなことからその強肩を見込まれ、退学処分の代わりに野球部に入部させられます。
当初は野球をやる気など全くなかった陣でしたが、偶然出会った超高校級の打者・神堂に野球勝負を挑み完敗を喫したことから、野球に本腰を入れるようになります。
そして甲子園出場を果たし、陣たちは順調に準決勝まで勝ち進みます。
その対戦相手として現れたのは、マッドピエロを配下に持ち、雪辱に燃える尽竜高校野球部でした。
さて、最終回の甲子園で延長戦までもつれた試合の結果はどうなるのでしょうか。
甲子園準決勝、白滝学園対尽竜高校は異様な空気に包まれピエロの化粧をして登場した尽竜学園の選手達は、ラフなプレーで陣を狙います。
しかし陣はそれにとりあわず、野球で勝負すると宣言します。
快晴だった空も試合に引きずられるように暗雲が立ちこめ、やがて雷雨のなかでの試合となります。
これまでの相手で一番強いと確信する陣。
そして尽竜高校のエース剣も、前マッドピエロ総長・王場の気持ちを理解したと話し、野球で勝つと闘志をあらわにします。
陣と剣の白熱する投手戦が繰り広げられ、両校無得点が続きます。
なんとか1点リードした白滝学園でしたが、160キロの剛速球を尽竜の主砲・剛本に打たれて振り出しに戻ってしまいます。
このとき陣の指のツメが剥がれます。
しかし、ホームランを打った剛本も左腕の骨を折るなど死闘の様相を呈してきました。
延長戦に突入し、雨の中を満身創痍で戦う両ナイン。
その均衡を破ったのは、陣でした。
タッチアップで点をもぎ取った陣は、その裏スコアリングポジションにランナーを置いた状況で剣と対決します。
すでに指は限界に近づいていましたが、真剣勝負を挑む剣の檄に応え、陣は最高の一球を投げるのでした。
真夏の海岸を仲間達とバイクで飛ばす陣。
試合には勝利したものの、陣の怪我もあり白滝高校は大会を棄権していました。
しかし、陣はそれにこだわることなく、青い空の先を見つめるのでした。
野球と不良という美味しいネタを組み合わせた作品。
甲子園優勝こそありませんでしたが、うまい落としどころなのかもしれません。
Sponsored Links
この記事へのコメントはありません。