「ONE PIECE」の開始当初、村の少年モンキー・D・ルフィが登場した際にはあまり注目されていなかった“D”という名…
しかし、“D”を名に持つ人物が増えていくにつれ、その意味や関係性が作品全体を語る上で非常に重要なキーワードであることがわかってきました。
現時点で名前に“D”を持つ登場人物は「ゴール・D・ロジャー」、「モンキー・D・ガープ」、「モンキー・D・ドラゴン」、「モンキー・D・ルフィ」、「ポートガス・D・エース」、「ポートガス・D・ルージュ」、「ハグワール・D・サウロ」、「マーシャル・D・ティーチ」、「トラファルガー・D・ワーテル・ロー」の計9人です。
その中で血縁関係が認められているのはルフィの父親がドラゴンで、ガープが祖父にあたるということ…
そしてロジャーとルージュから生まれたのがエースであることのみです。
エースとルフィは兄弟として描かれていましたが、エースの父はロジャーであり、ルフィーの父はドラゴンと2人に血縁関係はなく、共にガープからダダンに預けられ、兄弟の杯を交わした義兄弟であることが判明しました。
巨人族であるサウロもまた“D”の名を持つことから、血縁を示す名前ではないと考えられそうです。
さらに、ロジャーと“D”について語り合った若かりし頃を思い出しながら、白ひげは「血縁を絶てどあいつらの炎が消えることはねェ…」と話していました。
“D”とは血縁を越えて受け継がれる“何か”であると暗示するような台詞です。
また、“D”とは単なる名前の一致でもなさそうです。
青雉は「…はァ…ろくなヤツァいねェな…この一族は」とぼやいていましたし、センゴクは「…またあの小僧か…!!次から次へと…!!あの一族の血はどうなっとるんだ!!」、「“D”…!!どこの出だ!?」と実に敏感に反応していました。
世界政府最高権力者である「五老星」も「厄介なのはいつも“D”だ…ポートガスも然り…ここへ来て少々その名が人目に触れすぎているようだな」と嘆きつつ、世間に“D”の名が広まってしまうのを危惧していました。
やはり“D”とは世界政府にとって都合が悪く、隠蔽したい名前なのでしょうか。
ロジャーは「近頃政府の奴らが…おれを何と呼んでるか知ってるか?ゴールド・ロジャーだ…違う!!おれは“ゴール・D・ロジャー”!!」とも話していました。
これは“D”の名を世間に知られることを恐れた政府の策略だったのかもしれません。
これまでの考察で度々登場してきた“世界政府にとって都合の悪いもの”、それは「ある巨大な王国」や「空白の100年」に関する情報であろうと考えてきました。
世界政府が“ゴール・D・ロジャー”を“ゴールド・ロジャー”として発表してきたのも、おそらく“D”が「ある巨大な王国」や「空白の100年」の真実を暴くヒントになるからだと推測できます。
「ある巨大な王国」や「空白の100年」との関わりがあり、血縁を越えて受け継がれる何か…
これらのキーワードから連想されるのは「オハラ」の学者達が迫った“存在”と“感想”です。
頂上決戦で黒ひげを目の前にした白ひげは「お前じゃねェんだ…ロジャーが待ってる男は…少なくともティーチお前じゃねェ…」と言い放っています。
“D”の名を持つ者達の中にも何らかの差異があるという意味なのでしょうか。
“D”に関する秘密を知っていた様子のロジャーから、“D”とは何かを直接聞いた白ひげの言葉は核心に近いと思われます。
そうだとすれば“D”とは「ある巨大な王国」の感想を委ねられた選ばれし一部の者に与えられた称号、あるいは特定の能力を授かった者を示すための名残であるとも考えられます。
では、ロジャーが待っていた男とはどのような人物なのでしょうか?…
彼の船で船医を務めていたクロッカスが「あいつらは…我々の待ち望んだ海賊達だろうか…何とも不思議な空気を持つ男だ なァ…ロジャーよ」と話していたことからも、ロジャーが誰かを待ちわびていたのは明らかです。
「ロジャーの意志を継ぐ者達がいる様にいずれエースの意志を継ぐ者も現れる… “血縁”を絶てどあいつらの炎が消える事はねェという白ひげの言葉も加味すると、それが“D”の名を持つ者である可能性は高いと言えるでしょう。
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