川島博幸氏の漫画作品「くおん…」。
男やもめの親父と二人で暮らす久遠真(くおんまこと)。
お隣には、父親を亡くし麻美母さんと二人で暮らす、幼馴染で同級生の香瀬麻琴(こうせまこと)がいました。
ところが、親父と麻美母さんが再婚し、二人の関係は幼馴染から兄妹になり、二人の久遠「まこと」が誕生することに。
麻琴の理想の兄を目指す真でしたが、現実はなかなか厳しい…
そんな折、麻琴の家の隣に紅御悠矢(くおんゆうや)が越してきて、三人の「くおん」が同じ教室で机を並べることになるといったあらすじ。
全2巻の最終回「あなたに会えて…」はどのような展開を迎えるのでしょうか。
ある日、親父が自室で本を捲っていると、そこに亡くなった真の母の写真が挟まっていました。
今から9年前、けたたましく電話が鳴り、そこから流れる声は、真の母が交通事故で死んだということを伝えたのです。
ふと、麻美母さんの帰りが遅いのに気付く親父。
あの日と同じように電話が鳴り、それは間違い電話でしたが、親父は麻美母さんを探しに飛び出していきます。
当の麻美母さんは、買い物の袋を抱え、何事もなく帰ってきましたが、真は親父の大騒ぎを見て、母が死んだ時のことを思い出すのでした。
それは遠い日の悲しい出来事でしたが、真は「麻美母さんがいる限り、今は幸福だよ、俺は……」と麻琴に語ります。
同じように父を亡くした麻琴もまた、真と変わらない思いを抱いていました。
草原ではしゃぐ真と麻琴を見て、この15年を振り返る麻美母さん。
その間に、真の母と麻琴の父が亡くなり、親父と麻美母さんが結婚して1年が経過。
親父も真が大きな犬を拾ってきた時のことを思い出し、その頃から真は意地っ張りだったと語ります。
麻美母さんは「でもいい子よ…」と言い、二人ともお腹の子のいいお兄さんお姉さんになる、と続けました。
それから数か月後、久遠一家は家族や友人と並んで写真を撮っていました。
その中心には、麻美母さんに抱かれた赤ちゃんがいたのです。
真は麻琴と理乃のどちらも選んではいません。
むしろ、そこまでの関係にすら進展していないのでした。
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