武井宏之による漫画「シャーマンキング」。
森羅学園中等部に転校してきた麻倉葉は、霊と交流する能力を持つシャーマンの一人でした。
葉は500年に一度、シャーマンキングを決めるために行われるシャーマンファイトに参加するため、出雲から上京してきたのです。
葉と友人になった同級生の小山田まん太は、葉との交流の中で様々なシャーマンたちと知り合い、一般人でありながら、シャーマン同士の激しい戦いの目撃者となるというのが本作のあらすじです。
十祭司カリムの高原プラントで体を休める葉たちの下へ、ハオに返り討ちにされ、妹と共に殺されたルドセブの魂が戻ってきました。
謝るルドセブを、葉は「まあいいじゃねえか」と許します。
そして、魂が残っていれば、シャーマンキングの力でなんとかなるかもしれない、と静かに言います。
さらに、ハオに殺された者の魂は、五大精霊の中にあると。
その頃地上では、アンナたちが葉の帰りを待っていました。
まだ静かな夜の砂浜で、アンナはまん太に語ります。
「普通ならとらわれのお姫様を助けるために魔王と戦う戦士たちが、魔王を助けるために戦っている」と。
そして、葉たちが助けようとしているハオこそが魔王であり、この物語のお姫様だと言いました。
確かに考えればおかしい話と、思わずまん太は吹き出します。
アンナは、1000年経っても変わろうとしないハオを罵倒し、そんなハオに葉が負けるわけがないと、ふんばり温泉再建に向けた自らの戦いに闘志を燃やすのでした。
一方、高原プラントでは、葉たちが今後の相談を終わらせていました。
ベッドの準備が整い、葉の「寝るぞーっ!!!」の掛け声で、仲間たちはベッドに飛び込み眠ります。
明日勝つために全力で眠るのでした。
その夜、まん太は不思議な夢を見ます。
深い海の底、玉座についたハオが「おやすみ」と咳きました。
そして、葉と仲間たちは城を目指して進みます。
眠りについたプリンセス・ハオの下に向かって。
最後の戦いの前でもなく、その途中での突然の最終回。
けれども最終ページの左下にミカンが描かれていることに気付きます。
そうです…
この作品はミカン(未完)だったのです。
シャーマンキングは、週刊少年ジャンプのアンケート順位が最下位近くで低迷を続けたことで、打ち切りという形で連載終了となったのでした。
このような背景もあり、全32巻の最終回「おやすみ」はこうして幕を閉じたのです。
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